2020年11月11日、経済産業省の担当審議官ともに、東京電力福島第一原子力発電所を視察しました

その概要は、以下のとおりです。

 

(1)汚染水対策について

 

① 新規汚染水(日量50㎥)の発生原因となっている雨水への対策について、建屋の屋根損傷部にカバーを設置する等して雨水の浸入を防ぐ計画はできておりますので、その前倒しを要請しました。
東京電力は、検討するとのことです。

 

② 凍土壁の貫通部は主に3箇所あり、それらを閉じることは技術的に可能ということが確認されました。

 

以上の各点より、日量140㎥の新規汚染水発生量の約7割を軽減することが技術的に可能という根拠を確認しました。

併せて、建屋内の高濃度滞留水の処理計画の前倒しも要請しました。

 

③ 東京電力が直近に増設の申請(2019年2月申請、同年8月認可)をした処理水貯水タンクは、92基(約124,752㎥)分です。
これら新規タンクは、古い横置きタンクやボルト締めタンクを解体撤去した敷地に設置することにより、全体として約137万㎥の貯水を可能とするとのことで、2022年夏頃までには満杯となると主張としています。

 

しかし、その他にも使用されていないボルト締めタンクを解体撤去した敷地または解体撤去中の敷地があり、97基(9万7千㎥)分が更に貯水可能であるということが、確認できました。

なお、9万7千㎥分のタンクを増設すれば、新規汚染水発生量の日量が140㎥としても、タンクが満杯になる時期は2022年夏頃ではなく、2024年夏頃となります。

 

また、①・②等の方法により、日量140㎥(地下水流入50㎥+雨水流入50㎥+その他40㎥)の新規汚染水発生量は更に少なくなりますので、2022年夏頃に満杯となる根拠は全く見当たりません。

 

(2)建屋周辺の瓦礫について

 

建屋周辺には瓦礫が多く放置されています。

 

これらの瓦礫は放射線量が高く、作業現場の環境は悪く、作業員にも大きな負担となっています。

 

(1)③のとおり、貯水量を増加でき、タンクが満杯になるのは、東京電力の主張する2022年夏頃ではなく、2024年夏頃なります。

 

そのため、性急に海洋放出を検討するよりも、まずは建屋周辺の瓦礫の処理を優先することにより、作業効率を向上させると同時に、当該箇所のフェーシングを進められ、新規汚染水発生量の尚一層の抑制が可能となります。

 

瓦礫は線量が高いですが、現在、現場では無人重機が活用されていません。

 

ゼネコン各社が導入を進めている重機の遠隔操作を活用することにより、更に効率よく、人的負担もなく作業が進められますので、重機の遠隔操作の有効活用も要請いたしました。

 

その他の詳細な報告は、後日アップいたします。

 

(3)トリチウム水は次世代のエネルギー材料として期待されています

 

また、処理水の海洋放出しか選択肢がないという東京電力の主張は、正しくありません。

 

高濃度トリチウム水は核融合炉という次世代エネルギーの材料として大きく期待されていることについて、最先端のトリチウム水分離技術の研究開発を行っている学者の皆様から意見が寄せられています。

 

この点についても、今後詳細をアップいたします。

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