菅義偉原子力災害対策本部長は国民を騙していませんか?

2021年5月20日、原子力災害対策本部の菅義偉本部長に、以下のとおり、質問を送付いたしました。

 

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テキスト版

『東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所における多核種除去設備等処理水の処分に関する基本方針』(2021年4月13日廃炉・汚染水・処理水対策関係閣僚等会議決定)では、以下のように国民に約束しています。

 

3.(2)
⑦国内外において海洋放出に伴う環境への影響を懸念する声があることを踏まえ、政府及び東京電力は、海洋放出が環境に与える影響について、これまで多様な角度からの検討を実施してきた。実際の海洋放出に際しては、ICRPの勧告に沿って定められている我が国の規制基準を厳格に遵守する。さらに、関連する国際法や国際慣行を踏まえ、海洋環境に及ぼす潜在的な影響についても評価するための措置を採るとともに、放出後にも継続的に前述のモニタリングを実施し、環境中の状況を把握するための措置を講じることとする。こうした環境への影響に関する情報については、随時公表し、高い透明性を確保することにより、国民・国際社会の理解醸成に努める。

 

原子炉等規制法に基づく我が国の規制基準は、ICRP1990年勧告を基に策定・運用されています。

しかし、同勧告は環境そのものに関する防護に関するものではありません。

ICRPの環境防護に関する2007年勧告では、「環境防護に関する何らかのかたちの“線量限度”の設定を提案しない」とされています。

そして、原子力規制委員会原子力規制庁によれば、ICRP2007年勧告については「必要に応じて放射線審議会における検討を開始することにしております」とのことであり、現在の規制基準に環境防護そのものは含まれていません。

 

原子力規制委員会設置法第3条には原子力規制委員会の任務として「環境の保全」が明記されています。

菅本部長の基本方針に「実際の海洋放出に際しては、ICRPの勧告に沿って定められている我が国の規制基準を厳格に遵守する」と明言している限りは、その規制基準は、原子力規制委員会の放射線審議会において正式に決定される環境防護に関する新規制基準以外にあり得ません。

 

菅本部長は根拠なき「2年後の海洋放出」を急ぐあまり、法律を無視し、原子力規制委員会のICRP2007年勧告に関する放射線審議会の審議を経ることなく、環境に関する規制基準を東京電力に任せる方針であると関係者等から聞き及んでいます。

 

その事実関係を明らかにしてください。

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