空き家対策

空き家の総数は、この1983年からの20年間で約1.8倍(約448万戸→約820万戸)に増加しています。
今後、人口減が始まることで、空き家は更に増加することが見込まれています。
空き家は防災・防犯、衛生、景観等の外部不経済をもたらすことから、地域の生活環境、安全安心な暮らし、地域経済・産業の活性化のために、空き家対策が重要となります。

【空家とは】

◆空家等対策推進特別措置法第2条第1項
建築物又はこれに附属する工作物であって居住その他の使用がなされていないことが常態であるもの及びその敷地(立木その他の土地に定着する物を含む。)をいう(国又は地方公共団体が所有し、又は管理するものを除く)。

【特定空家とは】

◆空家等対策推進特別措置法第2条第2項
・そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
・著しく衛生上有害となるおそれのある状態
・適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
にあると認められる空家等をいう。

【空き家の現状】

全国の空き家(約820万戸)のうち、別荘や別宅等の二次的住宅、賃貸用・売却用のストックされた住宅以外の空き家(約318万戸、空き家の約40%)が問題となります。

空き家の現状(内訳)

空き家について

<空き家による悪影響>

○防災性の低下
倒壊、崩壊、屋根・外壁の落下、火災発生のおそれ
○防犯性の低下
犯罪の誘発
○ごみの不法投棄
○衛星の悪化、悪臭の発生
蚊、蠅、ねずみ、野良猫等の発生・集中
○風景、景観の悪化
○その他
樹枝の越境、雑草の繁茂、落ち葉の飛散等

空き家を所有し続ける理由と対策

【空き家対策における各主体の役割】

<空き家等の適切な管理は、原則として所有者等が行う>

◆空家等対策特別措置法第3条
空家等の所有者又は管理者(以下「所有者等」という。)は、周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう、空家等の適切な管理に努めるものとする。

<空き家対策における国、都道府県、市町村の役割>

(1)国の役割
・空家等に関する施策の総合的・計画的な実施のための基本指針の策定(法第5条)
・市町村の空家等対策の実施に要する費用に対する補助等必要な財政上の措置(法第15条第1項)

(2)都道府県の役割
・市町村に対する技術的助言、市町村相互間の連絡調整等必要な援助(法第8条)
・市町村の空家等対策の実施に要する費用に対する補助等必要な財政上の措置(法第15条第1項)

(3)市町村の役割
①市町村の責務
◆空家等対策特別措置法第4条
市町村は、第六条第一項に規定する空家等対策計画の作成及びこれに基づく空家等に関する対策の実施その他の空家等に関する必要な措置を適切に講ずるよう努めるものとする。
②市町村の役割
・国の基本方針に即した空家等対策計画の作成(法第6条)
・計画の作成・変更・実施のための協議会の設置(法第7条)
・空家等への立入調査(法第9条)
・空家等の所有者等を把握するために固定資産税情報の内部利用(法第10条)
・空家等に関するデータベースの整備(法第11条)
・所有者等による空家等の適切な管理のための情報の提供、助言その他必要な援助(法第12条)
・空家等及びその跡地に関する情報の提供等の活用に必要な対策(法第13条)
・特定空家等に対する措置(除却、修繕、立木竹の伐採等の措置の助言又は指導、勧告、命令、行政代執行の方法による強制執行。)(法第14条)

【空き家対策のための施策】

空き家対策支援

<適正管理のための施策>

①空き家発生を抑制するための特例措置(空家の譲渡所得の3千万円特別控除)
相続日から起算して3年を経過する日の属する年の12月31日までに、被相続人の居住の用に供していた家屋を相続した相続人が、当該家屋(耐震性のない場合は耐震リフォームをしたものに限り、その敷地を含む)又は取壊し後の土地を譲渡した場合に、当該家屋又は土地の譲渡所得から3,000万円を特別控除。

<除却のための施策>

①空き家総合対策支援事業(個別補助事業)
「空家等対策計画」に基づく空き家対策を地域のまちづくりとして実施する市町村に対し、国が重点支援。
→事業実施主体が地方公共団体の場合、
国が2/5を補助。(残りの3/5は地方公共団体が負担)
→事業実施主体が民間事業者等の場合
国が2/5、地方公共団体が2/5を補助。(残り1/5は民間事業者等が負担)
②空き家再生等推進事業(社会資本整備総合交付金の基幹事業)
地方公共団体等が行う地域のまちづくりを主眼においた取組を国が支援。(但し、「空家等対策計画」の策定が必要等の要件や支援内容は①とほぼ同様。
③除却等を促進するための土地に係る固定資産税等に関する所要の措置
空家等対策特別措置法に基づき市町村長が特定空家等の所有者等に対して必要な措置をとることを勧告した場合、当該特定空家等に係る敷地の固定資産税等の住宅用地特例(200㎡以下の部分は1/6、超える部分は1/3への減額)の対象から除外する。

<市場で活用するための施策>

①空き家総合対策支援事業(個別補助事業)
→事業実施主体が地方公共団体の場合、
国が1/2を補助。(残りの1/2は地方公共団体が負担)
→事業実施主体が民間事業者等の場合
国が1/3、地方公共団体が1/3を補助。(残り1/3は民間事業者等が負担)
②空き家再生等推進事業(社会資本整備総合交付金の基幹事業)
「空家等対策計画」の策定が必要等の要件や支援内容は『空き家対策総合対策支援事業』とほぼ同様。
③住宅市街地総合整備事業(住宅団地ストック活用型)
空き家等既存ストックを活用した高齢者・子育て世帯の生活支援施設等の整備、若年世帯の住替えを促進するリフォーム等を総合的に支援。
④住宅セーフティネット制度
住宅確保要配慮者向けの住宅の改修や入居者負担の軽減等へ支援(空き家等の改修等を含む)。
⑤流通・活用促進
不動産取引の専門家である宅地建物取引業者のノウハウを活用し、地方公共団体等と連携して地域の不動産ストックである空き家等の流通・活用促進を図る不動産業団体等のモデル的な取組を支援。
⑥フラット35の空き家対策
空き家対策に積極的な地方公共団体と住宅金融支援機構が連携し、空き家バンクに登録された住宅の取得に対し、地方公共団体による財政的支援とあわせて、フラット35の金利引下げを実施。
⑦買取再販で扱われる住宅の取得等に係る特例措置(延長・拡充)
・一定の質の向上が図られた既存住宅の取得時の登録免許税の特例措置の2020年3月31日までの延長
・買取再販事業者が既存住宅を取得し一定のリフォームを行った場合に敷地に係る不動産取得税を減額する特例措置
⑧空き家バンク
空き家の賃貸・売却情報を、空き家の利用したい人に紹介する制度。
・各自治体版
約4割(763自治体)が設置済み。約2割(276自治体)が準備中又は今後設置予定。
・全国版
各自治体の空き家等情報の標準化・集約化し、全国どこからでも簡単にアクセス・検索が可能。
2018年5月21日現在で518自治体が参加。

<人材育成>

①空き家対策の担い手強化・連携モデル
・空き家に関する多様な相談に対応できる人材育成、多様な専門家等との連携による相談体制の構築への支援
・地方公共団体と専門家等が連携せいて共通課題の解決を行うモデル的取組への支援

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