竹活用

竹林は全国で16万1,400haあり、広く全国に存在し、生活に密着した存在となっています。
※都道府県ごとの竹林面積は、【こちら】をクリックして、ご覧ください。

竹は周辺森林や隣接地への侵入等の問題が発生して「厄介な存在」とされることもありますが、強くしなやかな性質を活かし、古くから様々な用途にも使われてきました。
竹は1日で121cmも伸びたという記録もあり成長が早いことから、伝統的な用途のみならず、新しい需要を掘り起こすことで、新しい産業となり得ます。
また、竹は植物ですのでカーボンニュートラルであり、地球温暖化対策の観点からもその活用を促進することが必要となります。

 

<竹材の生産状況>

竹材国内生産量

<竹材の用途>

竹材は以下のように、伝統的な用途から、近年拡大してきた用途まで、様々な用途に用いられています。
竹材の用途

用途別の利用量・利用率は以下のとおりです。

竹材の利用量・利用率

竹材以外の用途は、以下のとおりです。
・タケノコ 3.6万トン
・竹炭 500トン
・竹酢液 19万kl

<竹の活用促進のための課題と主な対応>

(1)供給面

①竹資源の把握
【現状】
林野庁が行う森林資源現況調査、森林生態系多様性基礎調査(全国レベル1.5万点のモニタリング調査)により、竹林面積を把握している。
【課題】
正確な資源把握が困難。
【対応】
・林野庁H28補正予算 地域材利用拡大緊急対策事業
モデル地域(兵庫県、山口県)において、人工衛星画像や空中写真の解析等による竹資源量、利用可能量を把握する手法を開発。これにより、放置竹林や森林へ侵入した竹の面積及び竹の種類など詳細な情報を把握でき、それらを森林GISの地図に表示可能となる。
地域材利用拡大緊急対策事業

②竹資源の供給
【現状】
・竹林の多くはタケノコ生産に伴う間引き作業の副産物として供給されているが、生産量減少により放置竹林が増加している。
・放置竹林は竹が密集しており、作業に大きな負担。また、竹林は点在分布しており、加えて竹は中空なので、伐採・搬出のコストが高い。
【課題】
・低コストでの伐採・搬出技術等の構築
・機械化の促進(竹林に特化した高性能機械の開発)
【対応】
・林野庁H29当初予算 特用林産振興総合対策事業
通常の林業機械では竹の柔軟性に対応することができず、竹林の伐採不向きであるため、竹林の伐採に特化した竹伐採機械を開発。
竹を掴むグラップルに竹や地下茎を切断する刃を装着し、掴むと同時に切断。刃はチェーンソーより切断が容易で、また切断面の損傷が少ないため伐採後の集材・運材や加工がし易く、作業が効率化。
特用林産振興総合対策事業

(2)需要面

①チップ
【現状・課題】
◆舗装資材
実用化段階=強度試験・現場施工等を実施済み
→需要開拓・コスト減が課題
◆エネルギー利用(専焼)
実用化段階=燃焼炉の開発済み
→原材料の安定調達が課題
◆エネルギー利用(燃料化)
技術開発(実用)段階=阻害成分除却・固形化技術開発済み
→需要開拓・コスト減が課題
【対応】
民間会社において、世界発の竹専焼バイオマス発電施設を建設中。
これに先立ち、設置場所となる山口県が、林野庁の補助を受けて、竹資源収集・運搬・燃料化の実証事業を実施。

②パウダー
【現状・課題】
◆CNF(セルロースナノファイバー)
※鋼鉄の1/5の重量で、5倍の強度の高機能材料。実用化した際には、自動車部材、発電機、家電製品等の軽量化により燃費・効率の改善が可能。
技術開発(基礎)段階=低コスト生産の基礎技術を開発済み
→実用化に向けた更なる技術開発が必要
【対応】
大分大学がCNFを竹から製造する技術を開発。竹を圧力釜で煮て、ミキサーで細かな繊維にほぐして、薬品で処理するが、市販品で拝応できるため、製造コストを従前の数千円/kgから数百円/kgに抑えられる。

③繊維
◆布・綿(衣類、寝具等)
既に広く利用されている
→需要開拓・コスト減が課題
◆プラスティック
実用化段階=給食用食器など、地域レベルで利用
→需要開拓・コスト減が課題
【対応】
同志社大学が、竹から効率的・効果的に繊維を抽出する技術を開発。さらに、竹繊維と別の繊維に処理を施すことでプラスティックよりも柔軟性と強度がある樹脂を開発。

④抽出成分
◆抗菌剤
実用化段階=虫よけスプレー等
→需要開拓・コスト減が課題
高機能性抽出液は技術開発(基礎)段階=林野庁の補助により森林総研がマイクロ波による高機能性抽出液等の抽出技術を開発済み
※通常の抽出よりも低温で抽出するため、機能性物質の変質が少なく、抗菌・抗ウイルス性等が高い有望な資材となりうる。
→用途開発が課題
【対応】
抗菌性や消臭機能等の特長を活かした用途開発を推進。

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