ジビエ利活用

以下の情報を更新しました。

 

【9月13日追加】

2018(平成31)年度鳥獣被害対策・ジビエ推進関係予算概算要求を追加しました。

 

野生鳥獣による農作物等の被害

野生鳥獣による農作物被害額は、平成28年度で172億円にものぼり、シカとイノシシによる被害が6割強を占めています。

鳥獣被害(農作物被害額の推移)

 

また、森林被害面積は全国で約7千haとなっており、その約8割がシカによる被害です。

野生鳥獣の捕獲制度について

近年では被害防止等を目的とした捕獲が進んでいます。
野生鳥獣の捕獲をするための制度として、「狩猟」制度と「許可捕獲制度」があります。

 

「狩猟」:狩猟期間に、法定猟法により狩猟鳥獣の捕獲等(捕獲又は殺傷)を行うこと
詳細はこちら→http://www.env.go.jp/nature/choju/hunt/hunt2.html

 

「許可捕獲」:法で定める目的(生態系や農林水産業に対して鳥獣による被害等が生じている場合等)で捕獲許可を受けて行う鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵採取等
詳細はこちら→http://www.env.go.jp/nature/choju/capture/capture1.html

 

※その他捕獲制度全般的な事項については「野生鳥獣の保護及び管理」(環境省HP)をご覧ください。

鳥獣捕獲の新しい主体

従前のように個人を主体とする捕獲のほか、以下のように法人を活用したり、市町村が中心となって組織を編成する制度も創設されています。

認定鳥獣捕獲等事業者制度

鳥獣の捕獲等に係る安全管理体制や、従事者が適正かつ効率的に鳥獣の捕獲等をするために必要な技能及び知識を有する鳥獣捕獲等事業を実施する法人について、都道府県知事が認定をする制度。
認定鳥獣捕獲等事業者は、指定管理鳥獣捕獲等事業の受託をはじめとした鳥獣の捕獲の担い手となり、発注者との契約に基づき、科学的な計画に沿って、計画的、組織的な鳥獣の捕獲等を確実に実施していくことが期待されています。
さらに将来的には、鳥獣の生息状況の調査や計画策定、モニタリング及び評価等、地域の鳥獣の管理の担い手となることが期待されます。

 

認定鳥獣捕獲等事業者制度についての詳細はこちらをご覧ください→http://www.env.go.jp/nature/choju/capture/capture5.html

鳥獣被害対策実施隊

鳥獣被害防止特措法により市町村が設置します。

 

構成員:
市町村長が①市町村職員から指名する者、②対策に積極的に取り組むと見込まれる者の中から任命する者によって構成され、隊員は「公務として」被害対策に従事します。

 

活動内容:
捕獲活動、防護柵の設置、その他被害防止計画に基づく被害防止施策の実施

 

隊員へのメリット措置:
・主として捕獲に従事する隊員→狩猟税を非課税
・民間の隊員(非常勤の公務員)→公務災害が適用
・銃刀法の技能講習→一定の要件を満たす隊員は、猟銃所持許可の更新等における技能講習を免除
・ライフル銃の所持許可→継続10年以上猟銃の所持がなくとも、ライフル銃の所持許可の対象となり得る

捕獲鳥獣のジビエとしての利活用

捕獲鳥獣の約9割を占めるシカとイノシシですが、ジビエ利用率は以下のとおり10%にも満たず、多くは焼却や埋設等により廃棄されています。

シカ・イノシシのジビエ利用率

捕獲された鳥獣は、地域の資源です。
ジビエとして利活用することで農山村の所得にする等、今まではマイナスの存在だった野生鳥獣をプラスの存在に変えることが必要です。

ジビエ利活用(捕獲から消費)の主な流れ

ジビエ利活用(捕獲から消費まで)の主な流れ

ジビエ利活用拡大に向けた課題への対応方針

ジビエ利活用をビジネスとして持続するためには、安全で良質なジビエの提供が必要不可欠です。
そこで、農林水産省は、捕獲・搬送・処理加工から消費までがしっかりと繋がったモデル地区を整備し、以下のように、課題への対策を図っています。

 

◆捕獲・搬送
・捕獲頭数の確保と食肉利用料の増加、肉質の向上
 →人材確保・スキルアップ
・搬送に伴う肉質劣化の防止
 →移動式解体処理車等の整備

 

◆処理加工
・処理加工におけるジビエの安全性確保
 →衛生管理の認証を新設
・年間を通じたジビエの安定供給
 →在庫調整を可能とする保冷施設の整備

 

◆流通・消費
・部位の形状の統一化
 →共通カットルールを導入
・流通業者や消費者への安心の提供
 →商品情報の見える化

 

ジビエモデル地区

 

◆モデル地区一覧

1 北海道 空知地区
2 長野県 長野市
3 石川県 南加賀地区
4 岐阜県 西濃ブランチ
5 三重県 伊賀市・いなべ市
6 京都府・大阪府 京都丹波・大阪北摂地区
7 京都府 中丹地区
8 兵庫県 県内広域
9 和歌山県 紀北地区
10 和歌山県 古座川町
11 岡山県 美作地区
12 鳥取県 東部地区
13 徳島県 県内広域
14 熊本県 県内全域
15 大分県 県内全域
16 宮崎県 延岡地区
17 鹿児島県 阿久根地区

主な課題への対応策

移動式解体処理車・小型保冷車

◆移動式解体処理車(通称:ジビエカー)
遠方から処理加工施設に搬入する場合でも、肉質を劣化させないようにするため、捕獲現場近くまで移動し、車内で解体・内臓摘出・はく皮までを行うことができる特殊車両。

 

◆小型保冷車(通称:ジビエジュニア)
捕獲個体を冷却しながら運搬できる改修専用車。

 

ジビエカー

道路が狭小な山中の捕獲現場では、ジビエジュニアとジビエカーのリレー方式によって、捕獲~搬送~一次処理を迅速かつ衛生的に行うことが可能となり、安全で良質なジビエの安定供給に資することが期待されます。

野生鳥獣肉の衛生管理

ジビエは、野生鳥獣を食肉とするものなので、適正に衛生管理をしなければ安全性を確保できません。
そこで、厚生労働省は、野生鳥獣肉の衛生管理についてガイドラインを策定しました。

野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)

詳細は、以下の厚生労働省のページからご覧ください。

 

厚生労働省:ジビエ(野生鳥獣の肉)はよく加熱して食べましょう

国産ジビエ認証制度

一定の要件で衛生管理を適正に行っている等の食肉処理施設を認証することにより、より安全なジビエの提供と消費者のジビエに対する安心の確保を図ることを目的として農林水産省が制定しています。

 

【認証取得のための主な要件】
(1)国内において捕獲したシカ及びイノシシをジビエとして処理を行うために食品衛生法の許可を受けた食肉処理事業者であること。
(2)厚労省の指針(ガイドライン)に基づくシカ/イノシシ肉処理施設認証制度認証基準(チェックシート)に定める事項を遵守していること。
(3)国産ジビエ認証制度カットチャートを遵守していること。
(4)包装されたジビエに表示するラベルの記載事項を遵守していること。
(5)出荷する製品について、関係書類でトレーサビリティの確認が可能であること。

 

※(3)のカットチャートとは、モモやロースなど各部位への切り分け方の指針のことです。

シカ・イノシシのカットチャート

 

※(4)のラベルの記載事項例は、以下のようになります。

ジビエのラベル記載事項

その他のジビエの需要拡大に向けた取組

◆全国ジビエプロモーション事業

 

○ジビエフェア開催事業
・夏ジビエフェア
2018年は8月30日から9月30日まで。
全国の約250店の飲食店が参加し、各店舗でジビエ料理を提供しています。
https://gibierfair.jp/
・冬ジビエフェア
夏ジビエフェアの結果を受け、取組を改善させた上で、全国の飲食店から参加店舗を募り、開催予定です。

 

○ジビエ需要拡大・普及推進事業
ジビエのポータルサイト「ジビエト」で、モデル地区等各地の取組や飲食店等のジビエ関連情報を発信。
https://gibierto.jp/
商談会等へ参画し、処理加工施設と飲食店等をマッチング。
自知恵利用のストーリー性を重視したPR動画を国内向け、インバウンド向けに作成しSNS等で発信(2018年11月開始予定)。

 

◆プロ向けジビエ料理セミナー

 

全国各地で料理人を対象としたジビエ料理セミナーを開催し、ジビエの料理方法の普及の促進を図っています。
2018年は以下の5件を開催。(各会場40名の先着順)
大阪:7月31日(終了)
札幌:9月8日(中止)
東京:9月19日(申込終了)
名古屋:10月20日(申込締切10月10日)
福岡:12月3日(申込締切11月22日)
http://www.gibier.or.jp/seminar2018/

 

◆ジビエ料理レシピの開発・紹介

 

ジビエ料理コンテストを開催しレシピを公開することで、家庭や飲食店、学校給食等におけるジビエ料理の普及・展開を図っています。
過去のコンテストの結果とレシピは、以下のリンクからご参照ください。
http://www.gibier.or.jp/01contest/
http://www.gibier.or.jp/02contest/

ジビエ利活用のワンストップ窓口

農林水産省は、ジビエ利活用に関する相談、問い合わせに対応するため、ジビエの捕獲・加工・流通・外食・小売等の様々な分野で活躍している民間の有識者で構成する専門家チームを発足しました。
ジビエ利活用に取組む地域を農林水産省と専門家チームの官民連携でサポートするため、ワンストップ窓口を設置しています。
以下のリンクより、お進みください。

 

ジビエ利用に関する相談窓口(ワンストップ窓口)
http://www.maff.go.jp/j/press/nousin/tyozyu/170912.html

 

(参考)農林水産省 鳥獣被害対策コーナー
http://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/

2018(平成31)年度鳥獣被害対策・ジビエ推進関係予算概算要求

↓ 表をクリックしていただきますと、拡大してご覧いただけます

平成31年度予算概算要求(鳥獣被害対策・ジビエ推進関係予算)

 

(参考)平成30年度の鳥獣被害防止総合対策交付金

鳥獣被害防止総合対策交付金(平成30年度まで)

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