グリーンボンド

<グリーンボンドとは>

企業、金融機関、自治体等が、グリーンプロジェクト(再生可能エネルギー事業、省エネ建築物の建設・改修、環境汚染の防止・管理など)に要する資金を調達するために発行する債券のことをいいます。

民間の資金を地球温暖化対策等の環境事業に呼び込むことができるスキームであり、パリ協定に基づく温室効果ガス削減目標の達成のために、我が国におけるグリーンボンドの更なる活用が必要となります。

なお、グリーンボンドの一般的な仕組みは、以下のとおりです。

グリーンボンドの一般的な仕組み

世界的には2017年の約1300億米ドルのグリーンボンドが発行されていると言われています。
我が国においても、自グリーンボンドの発行・投資事例が出始めているものの、十分とは言えません。

環境省は、グリーンボンドの発行・投資の普及のため、『グリーンボンド発行促進プラットフォーム』という専用ウェブサイトを開設しているほか、2017年3月に「グリーンボンドガイドライン」を策定・公表しました。

<グリーンボンドガイドラインの概要>

(1)グリーンボンドに期待される事項

①資金調達の使途
◆グリーンボンドによる資金調達は、明確な環境改善効果をもたらすグリーンプロジェクトに充当されるべきである。

再生可能エネルギー 再エネ発電、再エネ熱利用等
省エネルギー 省エネ建築物の新築・改修等
汚染の防止と管理 リサイクル、有害物質抑制等
自然資源の持続可能な管理 持続可能な農業・漁業・林業等
生物多様性保全 里山や里海の保全等
クリーンな運輸 次世代自動車の開発・製造等
持続可能な水資源管理 水循環の保全、洪水緩和対策等
気候変動に対する適応 都市インフラの防災機能強化等
環境配慮製品・製造技術・プロセス 環境配慮型製品等の開発等

②プロジェクト評価・選定プロセス
◆発行体は、
・グリーンボンドの環境面での目標
・具体的なプロジェクト評価・選定の判断根拠となる規準
・その判断を行う際のプロセス
を、事前に投資家に説明すべきである。

③調達資金の管理
◆発行体は、調達資金の全額について、適切な方法(補助勘定の利用、社内システム等による充当資金の残高管理等)により追跡管理を行うべきである。
◆発行体は、グリーンボンドによる調達資金の追跡管理の方法について、投資家に事前に説明すべきである。

④レポーティング
◆発行体は、グリーンボンドによる調達資金の情報を、発行後に一般開示(ウェブサイト掲載等)すべきである。
◆上記の開示事項には、「調達資金を充当したグリーンプロジェクトの概要」、「充当した資金の額」、「環境改選効果」が含まれるべきである。

(2)外部機関によるレビュー
◆発行体が、グリーンボンドのフレームワークについて、客観的評価が必要と判断する場合には、外部機関によるレビューを活用することが望ましい。

(3)モデルケース
◆事業会社、金融機関、地方自治体等が様々なグリーンボンドを発行する場合をモデルケースとして想定し、前期各事項にどのように対応することが考えられるのかを例を提示しています。

※「グリーンボンドガイドライン」の全文は【こちら】をクリックして、ご覧ください。

<グリーンボンドガイドラインのポイント>

(1)「グリーン性に関する信頼性の確保」と「発行体のコスト・事務的負担軽減」の両立
発行体による情報開示、投資家等によるその情報を活用した評価、これらの取組に関する知見の蓄積・活用を重視した内容となっており、発行体の対応の多様性を確保しながら、環境に配慮したことを装う『グリーンウォッシュ債券』が市場に出回ることを牽制しています。

(2)「グリーンボンド原則」との整合性への配慮
グリーンボンド市場の国際的な発展と歩調を合わせつつ、国内における普及を目指すため、国際的に広く認知されている「グリーンボンド原則」の内容との整合性に配慮しています。

※「グリーンボンド原則」とは?
欧米4銀行が策定した原則。
通常の債券発行手続きに加え、資金調達の使途がグリーンプロジェクトに限定されること、資金調達が確実に追跡管理されること、発行後のレポーティングによる透明性が確保されることが必要であると規定しています。

(3)「実務担当者」向け具体的対応例
発行体、投資家その他の市場関係者の「実務担当者」が、グリーンボンドに関する具体的対応を検討する際に参考としうる具体的対応の例を示しています。
※資金調達の使途となるグリーンプロジェクトの具体例、調達資金の管理方法の具体例、グリーンボンド発行モデルケース等)

(4)「試行的」発行の有効性
グリーンボンドに関する市場が成熟していない我が国の現状に鑑み、発行体が、グリーンボンドガイドラインを参考にして、「試行的債券発行」(環境改善効果の評価やそのレポーティング等が十分でなくても、調達資金が環境改善効果のある事業に確実に充当される債券の発行)を行い、将来のグリーンボンド発行に向けた知見を蓄積することは有効であると示しています。

<グリーンボンド発行モデル創出事業>

環境省は、グリーンボンド普及による地球温暖化対策促進を図るため、グリーンボンドを発行しようとする具体事例をモデル発行事例として選定し、ガイドラインに準拠したスキームとするためのアドバイスや、モデル事例の情報発信等を行っています。
公募ページ
http://greenbondplatform.env.go.jp/support/pilot-project-application.html
締切:2019年1月18日(金)

◆スキーム

グリーンボンド発行モデル創出事業のスキーム概要

グリーンボンド発行モデルケース
http://greenbondplatform.env.go.jp/greenbond/project.html

<その他の支援>

○グリーンボンド発行支援者登録制度
グリーンボンドの発行支援者として十分な能力を有する者を、プラットフォームの登録発行支援者として登録し、支援する制度です。
【登録グリーンボンド発行支援者一覧】
http://greenbondplatform.env.go.jp/support/registration-list.html
○グリーンボンド発行促進体制整備支援事業
上記登録制度における登録発行支援者が、グリーンボンドの発行体に行う支援(外部レビューの付与、グリーンボンドコンサルティングの実施等)の費用を補助する制度です。
http://greenbondplatform.env.go.jp/support/subsidy.html

  • profile 山本 拓 とは
  • 福井情報
  • メールマガジン 「拓ネット」 登録はこちら!

TOPに戻る