福島第一原発の処理水(汚染水)の海洋放出には反対です!

2020年2月10日に発表された『多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会 報告書』(ALPS小委員会報告書)には、以下のように記載されています。

 

ALPSはトリチウム以外の62種類の放射性物質を告示濃度未満まで浄化する能力を有しており、タンクに保管されているALPS処理水について、環境中に放出する場合には、必要に応じて希釈を行う前に二次処理を行いトリチウム以外の放射性物質を告示濃度比総和1未満まで浄化すること

(報告書39ページ)

 

これによると、タンク内の処理水(汚染水をALPSで処理した水)を二次処理することとなっているものの、トリチウム以外の放射性物質(62核種)については完全に除去されていなくても、62核種の告示濃度限度比総和1未満(62核種のそれぞれの濃度上限に対する割合を算定し、その62核種の割合を合計して1未満)とすることで海洋放出できるという意味になり、62核種を完全に取り除くことは求められていません。

 

つまり、この基準ではトリチウム以外の62核種が完全に除去されていなくても海洋放出が行われることとなります。

処理水に含まれる57核種は原子力発電所の通常の排水には含まれない核種であり、今回の処理水の海洋放出は、基本的には一般の原子力発電所の排水とは大きく異なり、事故由来の核種まで海洋放出することとなります。

これでは、風評被害の更なる拡大は必至です。

 

よって、今は海洋放出を行うべきではありません。

 

タンクが満杯になる予想に対しては、タンクに代え、処理水を100年の耐久性を持つと言われる超高強度繊維補強コンクリートボックスに処理水を保管し、サイト内に地中設置することで、海外からの意図的なものも含めた風評被害を当面回避することができます。

 

その上で、福島県が放射性廃棄物置き場とならないよう、事故の経験を活かし、トリチウム水を限りなくゼロにまで分離する技術をはじめとする、原子力の平和利用に関する研究開発を行うイノベーション・セキュリティ研究・情報等の拠点として位置付けるべきと考えます。

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