砂防堰堤(砂防ダム)の基礎知識

日本は国土の約2/3が森林であり、河川も勾配が急になっていて、大雨による土砂災害が発生しやすい地形になっています。

適切な森林管理(施業)による土砂災害の発生を事前に防止することに加え、万が一土砂災害が発生しても下流域まで被害が及ばないようにし、住民の生命や財産を守ることが重要です。

 

国土交通省では、以下のように、砂防堰堤(砂防ダム)をはじめとする土砂災害対策を実施しています。

土砂流出対策

砂防施設は、砂防堰堤、山腹工、渓流保全工の3種類に大別されます。

 

◆砂防堰堤

土石流など上流から流れ出る有害な土砂を受け止め、貯まった土砂を少しずつ流すことにより下流に流れる土砂の量を調節する施設です。

○不透過型砂防堰堤

上流からの土砂流出をコントロールするとともに、渓岸の崩壊、渓床の侵食を防ぎ、下流での被害を未然に防ぎます。

○透過型砂防堰堤

中小粒径の土砂は流下させ、大出水時の大径礫を含んだ土砂や流木を遅く機能を有します。

 

◆山腹工

山腹に土留、排水工、植栽等を施工することで、山腹の崩壊や土砂流出を防ぎ、植生の回復を図ります。

 

◆渓流保全工

扇状地等において床固工、護岸工等を組み合わせることにより、渓岸・渓床の侵食を防止します。

 

砂防施設のイメージ

 

透過型砂防堰堤の特徴

鉄管フレーム型砂防堰堤

透過型砂防堰堤が土石流をとらえる働き透過型砂防堰堤が土石流ととらえる動き

不透過型砂防堰堤の特徴

重力式コンクリート砂防堰堤

不透過型砂防堰堤が土石流をとらえる働き不透過型砂防堰堤が土石流をとらえる働き

不透過型砂防堰堤が土砂の流れを調節する働き

不透過型砂防堰堤が土砂の流れを調節する働き

流木対策

国土交通省は、流木による被害の減少のため、砂防事業として以下の流木対策を強力に推進しています。

 

◆新設砂防堰堤

流木等を確実に捕捉するために、2016年4月に、透過構造を有する施設(例えば、透過型砂防堰堤、流木捕捉工)を原則設置する技術指針の改訂を行いました。

これにより、砂防堰堤等を新設する場合には、透過構造を有する施設の設置が徹底されています。

新設砂防堰堤(透過型砂防堰堤、流木捕捉工)

 

◆既設砂防堰堤

既設の砂防堰堤については、流木の捕捉効果を高めるための改良が行われています。

特に多量の流木の流出が想定される流域等下流への被害の拡大が懸念される地域において、既設堰堤の有効活用を積極的に進めています。

既設砂防堰堤

 

砂防堰堤の整備

既述のとおり、砂防堰堤については透過型砂防堰堤の設置や構造の改良を進めていますが、一方で、不透過型砂防堰堤には以下のような役割が期待される場合があります。

 

そのような場合には不透過型砂防堰堤の設置を引き続き進めていくことになります。

そのような箇所では、下流に流木捕捉施設を設置する等により、流木の捕捉を進めることとなります。

不透過型砂防堰堤の役割

資料

国土交通省 作成
資料
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