災害対策基本法

災害時、あなたの居住地域を脅かす要注意箇所をご存じですか?

水防法      土砂災害防止法

昨今、災害が激甚化・局所化しており、「これまでに経験したことがないような大雨」が各地で頻繁に発生しています。

「これまでに経験したことがないような大雨」を用いた気象情報の発表

※ 上記資料は2017年7月6日現在。

災害情報の発信の要となる市町村の庁舎・職員も被災者になる等の状況が考えられ、住民等が自ら避難することを可能とするため、個人が要注意箇所・危険箇所を認識する必要があります。
また、ある地域には大雨が降り続いているが隣接地域ではそうでない等、災害の局所化が進んでいるため、水位計や河川監視カメラ等の設置を促進し、自ら情報を得られるようにするとともに、よりきめ細かい情報の収集と提供を可能とすることも必要です。

後述するように、避難を判断するのは最終的には住民等となります。
市町村には、住民等が避難を判断できる情報を提供する責務があります。
まずは現状の確認と改善・見直しを市町村等行政に求めていくことが必要になります。

災害対策基本法

法律の目的

国土並びに国民の生命、身体及び財産を災害から保護するため、防災に関し、基本理念を定め、国、地方公共団体及びその他の公共機関を通じて必要な体制を確立し、責任の所在を明確にするとともに、防災計画の作成、災害予防、災害応急対策、災害復旧及び防災に関する財政金融措置その他必要な災害対策の基本を定めることにより、総合的かつ計画的な防災行政の整備及び推進を図り、もつて社会の秩序の維持と公共の福祉の確保に資することを目的とする。(災対法1条)

それぞれの責務

国の責務
(災対法3条1項)
国は、前条の基本理念(以下「基本理念」という。)にのつとり、国土並びに国民の生命、身体及び財産を災害から保護する使命を有することに鑑み、組織及び機能の全てを挙げて防災に関し万全の措置を講ずる責務を有する。
都道府県の責務
(災対法4条1項)
都道府県は、基本理念にのつとり、当該都道府県の地域並びに当該都道府県の住民の生命、身体及び財産を災害から保護するため、関係機関及び他の地方公共団体の協力を得て、当該都道府県の地域に係る防災に関する計画を作成し、及び法令に基づきこれを実施するとともに、その区域内の市町村及び指定地方公共機関が処理する防災に関する事務又は業務の実施を助け、かつ、その総合調整を行う責務を有する。
市町村の責務
(災対法5条1項)
市町村は、基本理念にのつとり、基礎的な地方公共団体として、当該市町村の地域並びに当該市町村の住民の生命、身体及び財産を災害から保護するため、関係機関及び他の地方公共団体の協力を得て、当該市町村の地域に係る防災に関する計画を作成し、及び法令に基づきこれを実施する責務を有する。
※参考:災対法60条1項 避難勧告、避難指示の発令は市町村長により行われる
住民の責務
(災対法7条3項)
地方公共団体の住民は、基本理念にのつとり、食品、飲料水その他の生活必需物資の備蓄その他の自ら災害に備えるための手段を講ずるとともに、防災訓練その他の自発的な防災活動への参加、過去の災害から得られた教訓の伝承その他の取組により防災に寄与するように努めなければならない。

避難勧告等に関するガイドライン

災害対策基本法を受け、内閣府が2017年1月に改定した『避難勧告等ガイドライン』において、以下のように定められています。

◆市町村長が発令する避難勧告、避難指示(緊急)は、居住者等に対する強制力はない。

◆居住者等は「自らの命は自らが守る」という意識を持ち、避難勧告等が発令された場合はもちろんのこと、発令される前であっても行政等が出す情報に十分留意し、災害が発生する前に自らの判断で自発的に避難することが期待されている。

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災害時の避難は最終的には住民等が自ら判断するという考え方に立っています

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◆市町村は、一人ひとりが適切な避難行動をとることができるように平時から防災知識の普及をはかるとともに、災害時には居住者等が判断できる情報を提供する責務を有する。

住民等は自ら避難を判断できるように、日頃から「居住地域の要注意箇所・危険箇所」を知る必要があり、それらの情報を行政(市町村等)に求めていかなければなりません。

水防法、土砂災害防止法では、それぞれ要注意箇所・危険箇所について、次のとおり、定めてられています。

水防法

洪水等の水害時の「逃げ遅れゼロ」を実現するため、2017年6月19日に施行された改正水防法に基づき、以下のような対策が行われています。

(1)国管理河川・都道府県管理の指定河川の事前防災

国・都道府県等管理者の役割:
指定河川に関する浸水想定区域の指定(水防法14条)

市町村の役割:
浸水想定区域の指定に基づく市町村地域防災計画の策定(水防法15条1項)
同地域防災計画に基づくハザードマップの作成、住民等への周知(水防法15条3項)

(2)指定河川での災害発生時の情報提供

国・都道府県の役割:
洪水のおそれのある際の洪水予報と関係者(水防管理者=市町村等)への通知と一般への周知(水防法10条、同法11条)
洪水特別警戒水位を超えた際の関係者(水防管理者=市町村等)への通知と一般への周知(水防法13条)

市町村の役割:
水防管理者として洪水のおそれを把握した場合の関係者への通報・公表(水防法12条)
各種情報に基づく避難勧告や避難指示(緊急)発令(災対法60条1項)

(3)大規模氾濫減災協議会の設置(水防法15条の9、同法15条の10)

国管理・都道府県管理河川の指定河川で設置されます(国管理は必置)。

対象河川(福井県内):
国管理 2水系4河川(九頭竜川水系(九頭竜川、日野川)、北川水系(北川、遠敷川))
福井県管理 22河川

役割:
①地域の情報収集体制の現状確認と見直し改善
 見直し対象:水位計や河川監視カメラの設置状況、浸水想定区域、ハザードマップ 等
   → 水位計や河川監視カメラ等の増設については【こちら】をクリックしてご覧ください
②リアルタイム情報等の住民への周知
③ICT等を活用した住民等への適切かつ確実な情報伝達体制の改善・充実等
④水害対応タイムラインの作成・点検

構成員:
国、都道府県知事、河川が存する市町村長、水防管理者、河川管理者、気象台長、
隣接市町村その他必要な者(警察、消防、自衛隊、国土地理院、避難受入れ先として想定される近隣市町村、公共交通事業者等)

(4)中小河川水害リスク情報周知制度(15条の11)

大規模氾濫減災協議会設置の対象とならない中小河川についても、過去の浸水実績等を市町村長が把握したときは、
市町村長が水害リスク情報として住民等へ周知する制度が新設されました。

(5)福井県内の状況

福井県内の国管理河川における情報収集体制の現状
・九頭竜川水系(九頭竜川、日野川)
監視カメラ2箇所  水位観測所17箇所
・北川水系(北川、遠敷川)
監視カメラ1箇所  水位観測所4箇所

住民等に一番近く、情報を提供する責務を有する市町村は、大きな河川においては大規模氾濫減災協議会の構成員なっており、
中小河川については水害リスク情報周知における主体となっています。
住民等としては、現状の水位計・河川監視カメラ等で住民等が避難するのに必要な情報が収集できるのか現状を再度確認し、
行政(市町村等)にきめ細かい情報の収集を可能とする情報収集体制(機器)の充実等を要望することが肝要です。

土砂災害防止法

(1)土砂災害警戒区域の指定等

都道府県の役割:
土砂災害警戒区域及び土砂災害対策に必要な基礎調査の実施(4条)
当該調査結果を基にした土砂災害警戒区域及び土砂災害特別警戒区域の指定(7条)

市町村の役割:
土砂災害警戒区域指定に基づく土砂災害に関する市町村地域防災計画(情報収集・警報等の伝達、避難場所や避難経路、避難訓練実施等を記載)の策定(8条1項)
同地域防災計画に基づくハザードマップの作成、住民等への周知(8条3項)

(2)土砂災害発生時の情報伝達

都道府県の役割:
実際の雨量計やレーダー雨量計の数値が危険降雨量に達した際の市町村及び住民等への周知(土砂災害防止法27条)

市町村の役割:
当該情報に基づく避難勧告や避難指示(緊急)発令(災対法60条1項)

(3)福井県内の状況

福井県内の土砂災害警戒区域の指定状況(危険箇所)
 →県内11,705箇所が指定されています。

福井市   2,466 敦賀市    744 小浜市   1,015
大野市    268 勝山市    532 鯖江市    443
あわら市   227 越前市   1,139 坂井市    222
永平寺町   362 池田町    342 南越前町   555
越前町    997 美浜町    386 高浜町    368
おおい町   672 若狭町    965  

土砂災害については実測の雨量計数値とレーダー雨量計等により土砂災害警戒情報や避難勧告等が出されます。
その判断の基礎となる県内の実測の雨量観測所数は121箇所です。

前述のように、大雨等の局所化が進んでいる中で、実測の雨量観測所が121箇所で、
福井県内の土砂災害警戒区域11,075箇所がカバーしきれているでしょうか?
住民等が避難を判断するのに十分でしょうか?
また、土砂災害が起こりそうな場所なのに警戒区域に指定されていない場所はないでしょうか?

住民の皆様は、行政への要望を行い、自らの命を守るための体制を確認・改善してください。

水位計等の設置に関する国の財政支援

都道府県・指定都市が水位計や河川監視用カメラを設置する場合、
国から経費の1/2が補助されます(社会資本整備総合交付金、防災・安全交付金を活用)。

また、市町村が水位計や河川監視用カメラ等を設置する場合、無線を利用して河川水位等の情報を
市町村役場等に提供するシステム(防災情報システム)として考えられる場合には、
緊急防災・減災事業債の対象となります(地方交付税交付金算入率=国負担が70%)。

情報難民ゼロプロジェクト

水防法や土砂災害防止法に基づき市町村に集められた災害に関する情報を、
住民等へ確実に伝達しなければ、住民等は適切に避難を判断することができません。
しかし、防音・断熱性の高い住宅の普及が進み、また豪雨等の騒音の中、
従前の防災行政無線のスピーカーからの情報は聞こえないことが多くあります。

そこで、総務省は、高齢者や障がい者、訪日外国人旅行者等の情報弱者を含め、
必要な情報を必要な者へ確実に届けるために、「情報難民ゼロプロジェクト」を立ち上げ、
災害時の情報難民ゼロ実現のためのアクションプラン及び関連施策を取りまとめ、各種取組を進めています。

関連リンク

情報難民ゼロプロジェクト (総務省)

「情報難民ゼロプロジェクト アクションプラン第I期(H29.1~6)フォローアップ」の公表 (総務省)

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