首相公選制(日本型大統領制)の概要

 日本における大統領制ともいえる、直接の国民投票による首相公選制度 は、首相公選制は1961年に中曽根康弘氏(元首相)が強く提唱したほか、小泉内閣時代には「首相公選制を考える懇談会」が官邸で 12回開催され、報告書が示されています。こうした経緯を踏まえ、 私も首相公選制を実現する国会議員の会 【事務局長】として具体化に向け取り組んでいます。

 その首相公選制の概要として、「首相公選制を考える懇談会」報告書(平成14年8月7目、首相官邸ホームページ掲載)における一案の内容をまとめました。< /p>

 

1.趣旨・特徴

【趣旨】
・国民による首相の直接選出 (→国民の政治参加の途を広げ、選出過程における首相の国会からの独立性を導入)
・首相の任期を確定 (→選任の際の政局化防止)
・国会等の様々な抑制 (→首相の権限濫用防止)
※なお、国民から直接選出される政治部門が首相・衆議院・参議院となる複雑性を考慮し、新たな一院制の国会の創設も検討に値す る。

 

【特徴】
・統治機構の中に広く国民全体の利益を代表しようとする一部門が一定の独立性を持ち存在。
・直接選出により首相の政治的基盤と民主的正当性を確保。
・首相の在任期間の安定と業績・責任の明確化。
・官僚制に対する上からの統制の強化を期待。

2.首相・副首相選出の流れ

 

 

 

首相・副首相は一対で立候補。要件は国会議員の推薦→

→数ヶ月間(選挙期間)

国民は立候補者である首相・副首相の一対に投票(衆議院総選挙同時開催)

過半数の得票を得た候補者グループあり→

過半数の得票を得た候補者グループなし→数週間後→上位2グループによる決選投 票→

首相・副首相が決定(任期4年、3選禁止)。基本的に4年後に選挙

 

(補足)
・国会議員の推薦…例として、総数の20分の1から10分の1程度。なお、衆議院の優越性にかんがみ推薦者は衆議院議員のみにすべ きであるという提案も委員の中からなされた。
・選挙期間…国民が候補者の資質を十分に精査する時間をとるため、ある程度長い期間を想定。但し不信任、再選挙の可能性も考慮し、 あまりの長期間は妥当ではない。

 

(課題)
・国民が候補者の政策や能力を十分理解し評価した上で投票するに足る客観的な情報がマスメディア等の媒体で適切に提供されるかどうか。また、国民がそれを 有効に活用し冷静な投票ができるか。

 

3.首相の権限及び国会・裁判所との関係

  国民 天皇(国家元首) 選出 参議院 衆議院 国会 法案提出 予算提出 選出 承認 首相 (行政権を持つ) 兼職x 副首相 任命 長官指名 裁判官任命 閣僚等 不信任(3分の2以上) 不信任(3分の2以上) =再選挙 =衆議院解散 裁判所 弾劾訴追 (3分の2以上) 過半数の承認

(補足)
・天皇の地位…元首性の明文化にこだわらない。天皇による首相の任命を明示すれば、天皇の地位には影響がない。
・行政権…内閣ではなく首相に属する。首相は国会の審議に出席できる。
・閣僚等…大臣、副大臣、政務官等を指す。
・国会議員との兼職禁止…上図ではわかりにくいが、首相、閣僚等だけでなく副首相も兼職禁止。
・首相が欠けた場合…副首相が昇格、任期は前任者の残任期間
・副首相が欠けた場合…首相が指名。衆議院議員の過半数の承認が必要。
・首相、副首相が欠けた場合…閣僚及び衆参議長の中で継承順位を決めておく。
・衆議院による首相の不信任…国民によるリコール制度の代わりであると同時に、国会と首相が激しく対立した場合の打開方 法。
・衆議院による首相、副首相への弾劾訴追決議…弾劾裁判所は同数の衆議院議員、参議院議員、最高裁。判所裁判官で構成され、最高裁 判所長官が裁判長。総員の3分の2の賛成で有罪とされた場合、首相または副首相は失職。
・最高裁判所裁判官に対する国民審査制度…廃止。

 

 

(課題)
・分割政府…首相が属する政党が国会では少数派の場合、首相と国会間の政治的停滞・膠着の可能性。
・政党の弱体化、議員の地元利益密着型化の可能性。
・公選首相が官僚制を統制する体制の整備。


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